「魔法瓶のような住宅」とは?高気密高断熱住宅5つの特徴

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近年、高気密高断熱住宅の需要が高まっています。2020年には、高気密高断熱住宅が必須の住宅基準となることも影響しているのかもしれません。

高気密高断熱住宅の新聞折り込みチラシやホームページを見ると、「まるで魔法瓶のような住宅」と形容している会社が多くあります。

けれども、「魔法瓶のような住宅」と言われても、今一つピンときませんよね。魔法瓶について知っているのは、「お湯が冷めにくい」ということぐらいで、それ以外のことはよく分かりませんし、魔法瓶の中にも入ったことがありませんし。

「魔法瓶のような住宅」とは、どういう家のことを指すのでしょうか。そこで、魔法瓶住宅の特徴について見ていきます。

そもそも「魔法瓶」とは?

そもそも、「魔法瓶」とは何なのでしょうか?一般的にイメージするのは「水筒」ですよね。保温性の高い容器の構造になっていて、中に入れた飲み物や食べ物を長時間にわたって保温できる、あの容器のことです。

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一般的にイメージするのは外出時に持っていく「水筒」ですが、家庭で使われる湯沸かし機能付きの電気ポットも魔法瓶の一種です。

魔法瓶は二重構造になっていて、内側と外側の間の空間が真空のような状態になっています。こうすることで、中に入っているものの熱が逃げにくい構造になっています。

「魔法瓶のような住宅」とは?

「魔法瓶のような住宅」とは、魔法瓶の特徴である「中に入っているものの熱が逃げにくい構造を生かした住宅」ということになります。ここで言う、「中に入っているもの」とは、室内の空気です。

壁の外と室内の間を高性能な断熱材で遮断した上で、壁と壁、壁と屋根、壁と床などに生じるすき間を限りなく無くし、高気密にすることで、冷暖房で快適な温度に調整した室内の空気を外に逃がさない、また、夏は暑く、冬は寒い外気が入ってこないようにしています。

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魔法瓶住宅5つの特徴

魔法瓶住宅は、次の特徴があります。

快適な室温をキープできる

冷暖房で快適な温度に調整した空気を逃さず、外からも空気が入ってこないため、快適な温度をキープできます。

電気代が節約できる

快適な室温をキープできるということは、冷暖房も最小限で済むことになります。そのため、電気代が大幅に節約できます。以前、丸山工務店で家を建てたお客様では、電気代が3分の2に減ったそうです。

家中が一定温度に保てる

家の外壁や屋根全体を高断熱高気密にする魔法瓶住宅は、家全体の温度を一定に保ちます。一般住宅でよくあるような、「お風呂が寒い」のようなことがありません。そのため、温度差で体に負担をかけるヒートショックも起こりません。

サッシの結露が少ない

「中に入っているものの熱が逃げにくい構造を生かした住宅」では、壁や屋根だけではなく、ガラスも熱が逃げにくい構造になっています。そのため、外気と室内の温度差によって生じる結露が発生しにくいのが特徴です。

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家の中が静か

「中に入っているものの熱が逃げにくい構造を生かした住宅」という特徴から少し離れますが、高断熱高気密にする副次的な効果として、室内の音が漏れにくく、外の音が入ってきにくくなります。そのため、家の中が静かです。

室内の空気を清潔に保つ工夫

「冷暖房で快適な温度に調整した空気を逃さず、外からも空気が入ってこない」ということは、「空気の循環がほとんどない」ということを意味します。そのため、室内の空気を清潔に保つために、24時間空気を計画的に換気するファンが取り付けられています。

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まとめ

魔法瓶住宅についてみてきました。お分かりいただけたでしょうか。

冒頭にも触れたように、2020年には、高気密高断熱住宅が必須の住宅基準となります。そのため、今後も、「魔法瓶のような住宅」という言葉を見聞きすることがあるかもしれません。

もし、「魔法瓶のような住宅って、どういう家?」と思ったら、「室内の熱が逃げにくい構造の住宅」ということを、覚えておいてくださいね。

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