2015.11.27 公開
「火災に強い家」2つの条件―万が一のときのために
家は人生の中で最も大きな買い物。一度建てたら、末永く住み続けたいですよね。できれば、毎日何事も無く、大切な家族といっしょにおだやかに過ごしたいものです。
しかし、災害はいつ、何時やってくるか分かりません。
特に火災は、財産を一瞬にして焼失してしまいます。また、隣近所に延焼してしまった場合、補償の問題を抱えることになりますし、最悪、人間関係が悪くなり、二度と同じ土地に住めなくなってしまうかもしれません。
そこで、この記事では、「火災に強い家」について考えます。
火災に対する一般的な対策
まず、住宅火災に対する一般的な対策は、次のようなものでしょう。
火災が起きる前の対策
一つ目の対策は、「火災が起きる前の対策」です。つまり、「火災予防」ですね。「火を使うときは火元から離れない」「たこ足配線はしない」のようなものです。
火災が起きた後の対策
二つ目の対策は、不幸にも「火災が起きた後の対策」です。火災保険に入るのが一般的でしょう。
大切なのは、万が一火災が起こったときの「最小限の被害」
このように、火災に対する一般的な対策は、火災が「起きる前」か「起きた後」の対策が中心です。つまり、ゼロか100です。万が一、火災が起こってしまったら、その家はもうおしまい。あとは、「いかに保険でまかなうか」というのが、住宅火災の一般的な考え方なのではないでしょうか。
もちろん、火災はない方がいいに決まっていますし、保険に入っておくことも大切です。けれども、「絶対」はありません。実は、住宅火災の対策で大切なのは、万が一火災が起こってしまったときに、「被害を最小限に食い止める」ことなのです。
そこで、家を建てるときには、「もし、火災が起こってしまったら?」の視点を持つことが大切です。
「火災に強い家」2つの条件
「火災に強い家」の条件を挙げてみました。
高い気密性能
1つ目は、「高い気密性能」です。バーベキューで炭を起こすときにうちわで扇ぐように、火が燃焼するためには空気が必要です。家全体の空気の出入りする隙間が少なければ、火が燃え広がるスピードを抑制できます。
熱を通しにくく燃えづらい建築素材であること
2つ目は、「燃えづらい建築素材」です。もし、火災が起こっても、熱を通しにくく燃えづらい建築素材であることで、火の回りを遅くし、延焼を回避することができます。
実例紹介 ― 火災から生き残った家
京都に、丸山工務店でも取り扱っている「FPの家」で家を建てられ、火災にあわれた方がいらっしゃいます。キッチンの燃え方は大きかったものの、2階まで燃え広がらず、最悪の事態を免れたそうです。
お客さまは次のようにおっしゃっています。
「火は全然二階には回ってこなかった」
「(FPの家でなければ)多分全部燃えていた」
出典:「FPの家」 User Voice 03 ~ 京都府~
出典:「FPの家」 User Voice 03 ~ 京都府~
まとめ
火災は起きない方がいいに決まっています。万が一、起こってしまったときのために保険に入っておくことももちろん大切です。けれども、絶対に起きないという保証はありません。
もし、火災が起こってしまったときに、大切な財産を失わないためにも、縁があった土地でずっと暮らすためにも、家作りの際には、「被害を最小限に食い止める」という視点も持ち、「火災に強い家」にしておきたいものですね。
雪国妙高高原で70年余、家づくりに携わってきました。それぞれの家族で「理想の家」は違います。私たちは一つひとつの家族に合った「理想の家」づくりに携わらせていただきたいと思っています。
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